2018年5月25日金曜日

理性の諸原理と本源的な諸経験とを含む「普遍的学問」を基礎に集成された、あらゆる有用なものを導き出すための公共の宝庫である「百科全書」が、人類の幸福のために重要である。(ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ(1646-1716))

普遍的学問の必要性

【理性の諸原理と本源的な諸経験とを含む「普遍的学問」を基礎に集成された、あらゆる有用なものを導き出すための公共の宝庫である「百科全書」が、人類の幸福のために重要である。(ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ(1646-1716))】
(1)理性の諸原理と本源的な諸経験とがそこに含まれている、一種の「普遍的学問」が必要である。
(2)次に、普遍的学問を基礎に、あらゆる有用なものを導き出すために十分な、諸々の「真理」の秩序づけられた集成、すなわち一種の「百科全書」を作成すること。これは、あらゆる素晴らしい発見や観察が運び込まれうるような公共の宝庫にも等しいものとなるだろう。
(3)全知識の膨大さに比べ、一人の人間の人生は短く、また精神的にも弱い。しかし、人間は共同体に希望を託すことができ、人類の幸福のためには、これら普遍的学問と百科全書が重要である。
 「しかし、これらの学問をすべて知ることが人間にとって重要であるとか、また、それらをひとりひとりが認識しなくてはならないとか、考える必要はない。なぜなら、生命の短さや、学ぶべきことの多さ、そして人間「精神」の弱さのために、それらに応じて節約が追求されるべきだからであり、また「神」の恩寵のうち非常に大きな二つのもの、つまり、事物の探究において重荷を軽減する方向に自らを動かす人間の共同体と、忘却から認識されたものが一度に呼び起こされうるようにする文字の記録とが用いられるべきだからである。」(中略)「一種の「百科全書」、つまり、諸々の「真理」の秩序づけられた―――それが可能であるかぎり、そこからあらゆる有用なものを導き出すために十分なものの―――集成を作成することが、人類の幸福のために重要であることがここから帰結する。そして、そのような百科全書は、あらゆる素晴らしい発見や観察が運び込まれうるような公共の宝庫にも等しいものとなるだろう。しかし、そのような発見や観察の量は非常に大きいものとなるだろうから、それらのものがとくにその量に比例して国家と自然との研究のために役立つとはいえ、理性の諸原理と本源的な諸経験とがそこに含まれている一種の「普遍的学問」が必要となる。」
(ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ(1646-1716)『百科全書あるいは普遍学のための予備知識』、ライプニッツ著作集10、pp.216-217、[松田毅・1991])
(索引:普遍的学問、百科全書)

中国学・地質学・普遍学 (ライプニッツ著作集)



(出典:wikipedia
ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ(1646-1716)の命題集(Collection of propositions of great philosophers)  「すべての実体は一つの全たき世界のようなもの、神をうつす鏡もしくは全宇宙をうつす鏡のようなものである。実体はそれぞれ自分の流儀に従って宇宙を表出するが、それはちょうど、同一の都市がそれを眺める人の位置が違っているのに応じて、さまざまに表現されるようなものである。そこでいわば、宇宙は存在している実体の数だけ倍増化され、神の栄光も同様に、神のわざについてお互いに異なっている表現の数だけ倍増化されることになる。また、どの実体も神の無限な知恵と全能という特性をいくぶんか具えており、できる限り神を模倣している、とさえ言える。というのは、実体はたとえ混雑していても、過去、現在、未来における宇宙の出来事のすべてを表出しており、このことは無限の表象ないしは無限の認識にいささか似ているからである。ところで、他のすべての実体もそれなりにこの実体を表出し、これに適応しているので、この実体は創造者の全能を模倣して、他のすべての実体に自分の力を及ぼしていると言うことができる。」
(ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ(1646-1716)『形而上学叙説』九、ライプニッツ著作集8、pp.155-156、[西谷裕作・1990])

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